- 否は全爻が応じているように見えるが、上卦が上り、下卦は下り、上下で相容れず離反している。下卦は全て陰爻でやりたい放題である。地天泰とは真逆でまったく生産性がない。乱世の時。そんな時に君主が貞正を守ったところでいいことなどない。
人としての道が正しく行われない時であり、君子も時を得られない。貞正を守るべきではないがその徳は包み隠しておかなければならず、羨望の眼差しはもとより妬み嫉みを買わないよう注意し、迫害や災難を避けるべき時である。 - 否の時も最上の卦まで来た。いよいよ終わろうとしている。否定する勢力の力も弱まってくる。苦あれば楽ありとなる。
- 九五は陽位に陽爻で位正しく、中正であり質実剛健な君主である。苞桑(という根も深く何本も束になって生える桑の木)に心を結び付けるようにして、"それは滅びるそれは滅びる"とされてもしっかりと自分を見失わないようにする。
- 否塞の機運が切り開かれつつある。咎めがない運命にある。同じ志を持つものと行動をともにすれば幸せが訪れる。
- 3爻は陽の位置に陰の爻で不正。下卦は全陰で環境も悪い。その中で3爻はその位置にまで成り上がったが、心中には恥ずかしいことを包み隠している。
- 承を包み込む、承服する。否の時にあまり深く考えなければそれに従うことができて吉。思慮深いものは否ったとしても承服することができるので享るのである。
- 下卦の小人1・2・3爻はやりたい放題の時。君主は安泰の時をまってすぐに対処しようとせず辛抱する。


<12>
てんちひ
天地否
否、これ人にあらず。君子貞正を守るに利しくない。大は往小は来る。
否:否之匪人,不利君子贞,大往小来。
解説
彖曰:“否之匪人,不利君子贞,大往小来。”则是天地不交而万物不通也,上下不交而天下无邦也;内阴而外阳,内柔而外刚,内小人而外君子,小人道长,君子道消也。
大象伝:天地交わらずは"否"。君子この卦をもって徳を引き締め難を避ける。禄(報酬)をもって栄えるべきではない。
象曰:天地不交,“否”。君子以俭德辟难,不可荣以禄。
爻辞6:傾いた否。先に否され、後には喜ぶ。
上九:倾否,先否后喜。
解説
象伝:否の時も終わりの時となりすなわち傾く。どうして長くなれるのだろうかである。
象曰:否终则倾,何可长也。
爻辞5:否、休まる。 大人は吉。"それ滅びる。それ滅びる。"苞桑に系ぐ。
九五:休否,大人吉。其亡其亡,系于苞桑。
解説
象伝:大人は吉。とは位正しく当たるなり。
象曰:大人之吉,位正当也。
爻辞4: 天命あり、咎めはない。畴い祉に离く。
九四:有命,无咎,畴离祉。
解説
象伝: 命あり咎めなし、志、行われるなり。
象曰:“有命无咎”,志行也。
爻辞3:羞を包む。
六三:包羞。
解説
象伝:羞を包むとは位当たらざるなり。
象曰:“包羞”,位不当也。
爻辞2: 包承する。小者は吉、大人は否定的。享る。
六二:包承,小人吉,大人否。亨。
解説
象伝:大人は否いで、享る。群れを乱さずなり。
象曰:大人否亨”,不乱群也。
爻辞 1:根のつながっている茅はその類をもって抜く。貞しくして吉。享る。
初六:拔茅茹以其汇。贞吉,亨。
解説
象伝:茅を抜く貞しくして吉とは、志は君主にあるなり。
象曰:"拔茅贞吉”,志在君也。
天と地
刃物が刺さった屍体
夫婦の不仲
…etc