- 渙らす時にあってしかも6爻で極まっている。その血とは下卦"坎"のこと。その坎から一番距離を置いているのが6爻で、険難からとにかく離れることがよいのであり、咎めがなくてすむのである。
- 渙の時、下卦"坎"が表す"大汗"を流(すほどの覚悟を)し、王である5爻は国家離散の大号令を発する。離散の際には王の財産を民に分け与える。自分を殺して2爻の賢者に従うことで咎められずにすむ。
- 彖伝にある"柔は位を得て上と同じになる"とはこの4爻のことで、4爻は"風水渙"の成卦主であり、陰位に陰爻で位も正しく君主の5爻とも陰陽の関係で比している。民衆を解散させて(平(民の中)にあらず)、内卦から外卦の側に加わり、しかも5爻、6爻とも相比関係なので信望を集め、高み(丘)の人々を集結させるのである。一般の人には思いもつかないような能力を発揮する。
- 3爻は6爻と応じており、その身を散らさんばかりに6爻に尽くす。その行いは民衆は離散するがその志は上を向いており、その立場から国を救おうとしているので悔いはないのである。
- 2爻は国家離散の"渙"の時にあって陽爻で賢者ではあるが位も不正で5爻とも応じていない。しかも下卦"水"の険難の真っ只中にいる。上には認められてはいないが1爻と比しており、混乱の中速やかに身を安全なところに写すことができる。そのため後悔はなくなるのである。
- 渙の時ではあるが初爻の立場は力不足。しかし2爻と比していて強力なリーダーシップを発揮してくれるのでそれに従っていけば吉を得られるのである。


<59>
彖曰:涣:亨,刚来而不穷,柔得位乎外而上同。“王假有庙”,王乃在中也。“利涉大川”,乘木有功也。
大象伝:山上に木あるは漸。君子はこれをもって賢徳に居て、民俗を善くする。
象曰:风行水上,涣。先王以享于帝,立庙
爻辞6:渙その血を渙らす。遥かかなたに出ていく。咎めなし。
上九:涣其血,去逖出,无咎。
解説
象伝:渙その血…とは害から離れることである。
象曰:“涣其血”,远害也。
汗を渙らし、それ大きく叫ぶ。王の居城を渙らし、咎めなし。
九五:涣汗其大号,涣王居,无咎。
解説
象伝:"王の居城…咎めなし"とは位が正しいからである。
象曰:“王居无咎”,正位也。
爻辞4: その群れを渙らす。元いに吉。渙らすは丘あり。思うところは夷にあらず。
六四:涣其群,元吉。涣有丘,匪夷所思。
解説
象伝:その群れを渙らす。元いに吉。"とは光が大いなるからなり。
象曰:“涣其群元吉”,光大也。
爻辞3: その躬を渙らす。悔いなし。
九三:涣其躬,无悔。
解説
象伝:その躬を渙らす。とは志外にあるなり。
象曰:“涣其躬”,志在外也。
爻辞2: 渙その機に奔走する。悔い亡ぶ。
六二:涣奔其机,悔亡。
解説
象伝:渙その機に奔走する。願いを得るなり。
象曰:“涣奔其机”,得愿也。
爻辞1:用いて拯う。馬は壮ん。吉。
初六:用拯马壮,吉。
解説
象伝:1爻の吉は順うなり。
象曰:初六之吉顺也。
悪意ある上からの号令、難題、パワハラ。
風評、スキャンダル。
滝、つらら
…etc